[経済史]19世紀末から20世紀初頭にかけてのアメリカの経済発展の特徴

参考文献: 河崎信樹・奥和義編著(2018)『一般経済史』ミネルヴァ書房

19世紀末から20世紀初頭にかけてのアメリカ経済発展の特徴についてまとめる。今回の記事では河崎信樹・奥和義編著(2018)『一般経済史』ミネルヴァ書房と授業レジュメを参考に、第1にアメリカの経済成長について、第2にアメリカの経済成長によって生まれた大量生産システムについて述べる。

 まず 、河崎・奥(2018:99~121)にあるように、イギリスではじまった産業革命は早期にヨーロッパやアメリカに広がっていった。そして18世紀末から19世紀前半にかけてヨーロッパの各地域やアメリカでは、工業化の進展がみられた」(河崎・奥 (2018:123))とあるように、イギリスに始まった工業化がヨーロッパに広がり、そして大西洋を越えたアメリカにも浸透していった。アレン(2012:9-11)はこの期間を大きく二つに分けている(河崎・奥 2018)。第1に、1750年から1880年にかけてのイギリスを中心とする産業革命、第2に1880年から1913年にかけてのアメリカおよびドイツを中心とする産業革命である。今回は主に第2の期間について述べていく。

 この第2の期間においてイギリスよりアメリカが発展した理由は、河崎・奥(2018:125)によれば「アメリカとドイツが19世紀後半に重化学工業化や新技術やエネルギーに基づく産業の確率に成功した一方、イギリスがそれに乗り遅れてしまった」ことであるという。アメリカはこれらの技術面における革新に成功し、さらにはそれを家庭電化製品や自動車など、大衆に向けた技術として広めることができたのである。この第2次産業革命に成功した要因として、アレン(2012:55)は①大きな国内市場の形成、②保護関税の設定による幼稚産業の保護、③通貨の安定と銀行による資金供給、④大衆教育の確率、の4点を挙げている。以下では、この産業革命によって構築された大量生産システムと大量消費社会について述べる。

 第2次産業革命の進展とともに、19世紀後半以降に大量生産システムが発展した。河崎・奥(2018:128-129)によれば、「大量生産システムの発展は、それによって生産された様々な種類の製品を大量に消費する大量消費社会の成立とパラレルに進行していった」ものであり、その原型は「アメリカの大企業が、生産プロセスの機械化を進めながら、安価で規格化された製品を大量に生産できるシステムを確立することによって、国際競争力を向上させていった」ことにあるという。さらに、岡田(2000:100-101)によれば、アメリカは所得格差が大きかったヨーロッパとは異なり、均質化された中産階級が消費を支えており、ゆえに大量生産システムによって製造された規格化された安価な商品がアメリカの消費市場に適していたという条件も重要であった 。

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